ロータリースクリーンテクノロジー
ロータリースクリーンコーティングは、ケミカルをロータリースクリーンを通して基布上にコーティングする方法です。
ケミカルはオープン、またはクローズドスキージーによってスクリーンから基布上に押し出されて塗布されます。
スクリーンには要求される塗工パターン、塗布量、浸透性に応じて様々な種類(メッシュ、開孔率、厚み)があります。
▽スクリーンコーティングテクノロジーの特徴
−塗工が簡単で均一性に優れる。
−優れた再現性。
−プロセスを容易にコントロールでき、塗布量を一定に保つ。
−テンションレスコーティングが可能で、非常に繊細で薄い基布にも塗工が容易。
−ケミカルをミックスさせることが無くウエット・オン・ウエットコーティングが可能。
−塗布量は広範囲に調節可能。
−全面、またはパターンコーティングが可能。
▽スクリーンコーティングの2タイプのスケージー
ペースト(Paste)、安定泡(Stable Foam)、半安定泡(Meta-Stable Foam)、非安定泡(Un-Stable
Foam)を均一に、また一定量を塗工するために2タイプのスケージーを用途に応じて使用します。
−オープンスケージー
ペースト、泡はメタルブレードによってスクリーンを介して基布に塗工される。 スクリーンとメタル
ブレードの角度によって塗布量が変化する。
ブレードの水平方向の位置により浸透性をコントロールできる。 角度並びに位置は機械稼動中
に調節が可能。
ペースト、安定泡、半安定泡の塗工に適する。
−クローズドスケージー
ペースト、泡は2枚のブレードの間を通ってスクリーンを介して基布に塗工される。
塗布量はフォームプロセッサーによりコントロールされる。
これによってペースト/液体の粘度に影響されることなく、また機械速度とは独立して塗布量を
コントロールする。
ぺ−スト、安定泡、半安定泡並びに非安定泡に適する。
フォームテクノロジー
前述の通り泡には3タイプの泡があり、安定泡(Stable Foam)、半安定泡(Meta-Stable Foam)、
非安定泡(Un-Stable Foam)を用途に応じて塗工する。
泡のタイプ |
原液の状態 |
塗工時の状態 |
塗工後の基布上での状態 |
安定泡 |
ペースト |
泡 |
泡 |
半安定泡 |
ペースト |
泡 |
ペースト |
非安定泡 |
液状 |
泡 |
液状 |
−安定泡(Stable Foam)
ペースト状のケミカルに発泡剤、安定剤を添加し、機械発泡した泡。
発泡倍率は低く、200−500g/Lの泡で、皮膜が厚く泡としての安定性は高い。
基布に対して塗工後/乾燥後も破泡する事がなく発泡層として基布上に存在する。
ペーストに空気を含んだ状態である為に、ペーストに比較して柔軟性に富む。
浸透性は小さく、表面コーティングに適する。
−半安定泡(Meta-Stable Foam)
ペースト、液体状のケミカルに発泡剤と少量の安定剤を添加し機械発泡した泡。
発泡倍率は中程度であり100−350g/Lの泡で、泡自体に皮膜はある程度厚く、塗工時は
発泡状態を保つが、安定泡程の安定性はなく乾燥工程において破泡し乾燥終了後は空気は
大気中に放散しケミカルのみが基布の表面に薄膜状態で留まる。
浸透性を抑えることができ、基布表面の薄膜での塗工を必要とする場合に適する。
−非安定泡(Un-Stable Foam)
液体状のケミカルに発泡剤を添加し機械発泡した泡。
発泡倍率は高く、50−200g/Lの泡で皮膜が薄く、また安定性も低い。 従って、塗工設備内
では均一な泡状態を維持し、基布に塗工する瞬間に破泡(乾燥前)する。 泡の構成物である
空気は大気中に放散して、液状化したケミカルのみが基布に浸透する。
泡を使用する目的は、ケミカルを基布に対して運搬するための溶剤に替わる媒体として使用
される。 含浸後の基布上の残留水分は、基布重量に対して20−30%で非常に低く、浸透
性は簡単にコントロールできる為、要求される機能に応じて加工ができ、また乾燥が容易で
ありケミカルコストの低減、乾燥エネルギーの低減、生産性の向上につながる。
浸透性は広範囲に調節可能で様々な含浸に適する。
安定泡(Stable Foam)、および半安定泡(Meta-Stable Foam)に関しては設定した泡をどの様に均一に、また連続的に塗工機に供給するか・・・・・、 また非安定泡(Un-StableFoam)についてはどの様にして設定通りの泡を作り、破泡することなく塗工機に安定して供給し、基布に塗工すると同時に液状化させるか・・・・・・
この点をStork社の「CFTロータリースクリーンコーティング機」と「FP-3フォームプロセッサー」の組み合わせにより確実に行う事ができます。
詳細につきましては エス・ピー・ジェイプリント梶@までお問い合わせ下さい。
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